【宮部みゆき原作 2023年公開『模倣犯』台湾版 NETFLIXで鑑賞】 (ネタバレ最小)

【模倣犯について】

 どうも、カピバラ君です。今回は台湾版「模倣犯」について紹介したいと思います。「模倣犯」といえば日本では宮部みゆき原作の重厚な社会派ミステリーとして知られています。
その物語を大胆に再構築したのが、Netflix配信の台湾ドラマ版「模倣犯」です。
本作は単なる“リメイク”にとどまらず、台湾社会とメディア文化を色濃く反映した現代的サスペンスとして大きな話題を呼びました。
日本人にはなじみのある作品ですね。今までも日本でドラマ化や映画化されています。ですが個人的には、この台湾版「模倣犯」が一番好きです。宮部さんも絶賛したとのことです。

【あらすじ】

1990年代の台湾・台北。
街を震撼させる連続殺人事件が発生し、犯人は残忍な手口だけでなく、メディアを巧みに利用する異常な行動で世間の注目を集めていく。

事件を担当するのは、正義感は強いが過去に傷を抱える検事グォ・シャオチ(ウー・カンレン)
彼は警察や臨床心理士と協力しながら捜査を進めるが、犯人は報道番組や世論を操るかのように挑発を繰り返し、捜査は次第に混迷していく。
『模倣犯』は、犯人を追う物語であると同時に、事件を“見ている側”の責任を鋭く描いた、重厚な社会派サスペンスドラマである。

【観た感想】

まず、原作に対するリスペクトを凄く感じます。どこも一切手を抜いてないというか、しっかり作られてます。俳優陣たちも、皆さん凄く演技が自然です。またルー記者役のキャミー・チャンさんが凄く可愛らしくて、癒されます。

 序盤からサスペンス作品なので、残酷な描写も多く迫力があります。少しホラーな雰囲気があり、犯人に対する怖さもずっとついて回ります。
はっきりいってしまうと、猟奇殺人ですね。特に犯人による被害者たちの追い詰め方が、もう恐怖でしかない。容赦がないというか…、とにかく酷いですね。また1990年代という設定なので個人的には懐かしいネタもあり、序盤から凄く楽しく観れました。

 物語の中盤以降、犯人はメディアや世論を巧みに利用し、事件そのものを“ショー”へと変えていきます。その過程で浮かび上がるのは、犯人の異常性だけではありません。
刺激を求め、残酷さに惹かれてしまう社会の姿が、生々しく描かれていました。最近の世相を反映している感じですね。
当事者やその家族と、それ以外の事件とは無関係な人達の温度差を凄く感じます。「自分が安全であれば、他人の不幸はエンタメ」のような感じですかね。現実の世界でも、事件など起きるとそうなってる気がします…。

 また印象的だったのは、グォ検事(ウー・カンレン)が、捜査を進めるほどに精神的に追い詰められていく点です。
彼は正義の象徴ではありますが、決して万能ではなく、過去の傷や迷いを抱えた一人の人間にすぎません。
基本的には冷静な人物ですが、意外と挑発されるとアツくなったりもします。グォ検事役のウー・カンレンさんも凄くいい俳優さんだと、感じました。演技の上手さはもちろんですが、穏やかな感じなのにカッコいいんですよね!

 また、テレビ司会者や報道関係者の描写も非常に辛辣です。視聴率のために言葉を選び、感情を煽り、結果的に犯人の思惑を拡散してしまう姿は、フィクションでありながら現実と重なります。
ここで描かれるメディアは、明確な悪ではありません。
だからこそ、「自分も同じ立場なら同じことをするのではないか」という不安を覚えさせます。

 後半に進むにつれ、緊張感は増していきます。そして日本版のドラマ同様に、犯人との直接対決が最大の見どころですね。

 観終わった後は、本当に満足でした。日本の「模倣犯」過去作は、残念な部分が多かった。しかし、この台湾版「模倣犯」は、個人的には文句なく面白かった!台湾のドラマを見たのは、この作品が初めてです。思ってたより、ずっとクオリティが高くて驚きました!これからは台湾の作品で話題作があれば、チェックしたいと思います。

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